最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)7 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人弁護士中田義正の上告理由は別紙のとおりである。
原判決が、投票の効力を判断するについて、選挙人の意思を推測すべきもののよ
うに説明をしているのは、やや適切を欠くきらいがないではないが、原判決の理由
とするところを熟読すれば、原判決は、単なる推測によつて本件投票の効力を判断
しているわけではなく、「新本」の「本」は、その音感等から「保」の誤記と認め
られるものとし、さらに、かかる誤記のありうるゆえんを説明した上で、「新本」
と記載された投票には、候補者新保Dに対して投票しようとする選挙人の意思が表
明されているものとしていることが明らかである。そして、その判旨は、当審にお
いても首肯することができる。以上のように解したからといつて、所論のように、
原判決が公職選挙法六七条、六八条の解釈を誤つた違法があるということはできず、
原判決が民訴三九四条、同三九五条に該当するとの主張及び違憲の主張は、その前
提において理由がない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
裁判官 草 鹿 浅 之 介
- 1 -